Mavic Mini登場でどうなる？日本のドローン環境

約1年ぶりにこのブログを更新します。

初代Mavic Proがリリースされて3年…この間、航空法が改正されるなど、

日本のドローン環境は決していい方向に向かっているとは言えない状況でした。

 

そんな中、航空法規制対象外となる離陸重量200g未満のドローン「Mavic Mini」がDJIからリリースされます。

詳細スペックは公式ホームページをご確認ください。

https://www.dji.com/jp/mavic-mini

 

 2.7K、3軸ジンバルカメラ、GPSつき、ビジョンポジショニング・・・

日本版は重量規制の関係で海外版よりバッテリー容量が抑えられているのは残念ですが、

 4年前にBebop Droneを購入した私からすればあり得ないスペックと金額です。

 

ちなみに、私はというと・・・DJI公式ストアからフライモアコンボ版を購入しました。

購入した理由は、200g未満で航空法対象外ということ、サブ機としての利用などありますが、それ以外にも。

 

その１　イベント会場上空での撮影

福津三十六景空撮プロジェクトでは、イベント会場上空での撮影を実施したいという場合があります。

2017年に津屋崎祇園山笠とビーチサッカーを撮影した際は、イベント会場上空も包括申請で許可が下りていた時期でした。

この撮影の後、ドローンの規制がさらに強化されるきっかけとなった、あの「菓子撒きドローン墜落事件」が発生し、

包括申請では不特定多数の参加者が見込まれる、イベント上空の撮影が禁止に・・・

その後も山笠は2018年に撮影しましたが、イベント会場外、すなわち追い山のコース外となる場所からの撮影となり、

2017年のような迫力のある映像が撮影できませんでした。

 

今回、Mavic Miniであれば規制対象外の機体となるため、このようなイベント会場上空でも

関係機関の許可が得られれば、撮影することが可能になります。（安全対策はもちろん必要です。）

おかげさまで福津市とは良好な関係が築けており、山笠に至っては2018年以降「もっと近くで撮影してほしい」という

要望が挙がっているため、このまま規制が変わらなければ来年、それが叶うのではないかと考えています。

その２　国交省への許可・承認申請および報告の煩わしさを感じることなく運用できる

皆さんは許可・承認の申請、報告についてはどのように感じていますか？？

私は一言で済ませるなら「めんどくさい！！」です（笑

特に報告に関しては、いちいち地図を添付して飛行させた時間や場所を記載して・・・

これを3ヶ月に1度行うだけでも手間でしかありません。そして3ヶ月ってあっという間にやってきますからね・・・

その手間をかけずに飛行させることが出来る、ということは私にとって非常にメリットが大きいです。

ただ・・・手放しでMavic Miniを歓迎して良いのか、というと答えは「No」です。

 

規制対象外となる200g未満となったことで「どこでも飛ばして良い」と勘違いする輩が出てきそうなのです。

 

都市部で飛ばして人や建造物に接触して怪我や破損・・・なんてことも十分考えられます。

 

そうならないように、Mavic Miniで空撮ドローンデビューしたいという方は以下の事項を念頭においてください。

１．ドローンに関する法律・ルールを学びましょう。

国交省のHP（https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html）をはじめ、様々なサイトで

ドローンに関する法律・ルールが紹介されています。確認しておきましょう。

 

２．道路上や人の多い場所では飛行させないようにしましょう。

道路上は道路交通法違反となる可能性もありますし、人の多い場所では万一の墜落リスクを考えてください。

 

３．強風の日には飛行させないようにしましょう。

国交省の基本マニュアルでは「風速5m以上では飛行させない」となっています。

とくにMavic Miniは小型ゆえ、耐風性はMavic2などと比べると劣ります。

風に流されて墜落とならぬよう、強風の場合は「飛ばさない勇気」を持ちましょう。

 

４．マナー、モラルを守って飛行しましょう。

先述しましたが「200g未満だから、どこでも飛ばしてよい」ということでは決してありません。

第3者の管理する土地であればその土地所有者に、観光地であれば市役所・町役場の観光課に連絡して

飛行可能か確認しましょう。市役所や町役場の担当の方はほとんどの場合、丁寧に対応してくれます。

飛行前には地図および目視で周囲を確認し、飛行の妨げになるもの（電線、電波塔など）や

温泉等、盗撮に該当する危険性があるものがないかをチェックしましょう。

 

５．日ごろから飛行スキルを磨きましょう。

Mavic MiniはGPSとビジョンポジショニングで超がつくほど安定した飛行性能を持っている（はず）機体です。

しかし突然GPS信号を受信できなくなったり、ビジョンポジショニングに不具合が発生する可能性も０ではありません。

そういった状態でも自分の腕だけで飛行できるよう、日ごろから安価なトイドローンで練習をしましょう。

GPSやセンサーが付いていない機体（できれば高度維持も付いていない機体）で飛行練習しましょう。

 

６．SNS等を活用し、ドローン仲間と交流しましょう。

SNSでドローンの情報を発信している方は、ここ数年非常に多くなっています。

私もその1人ですが、様々な方々から容易に新しい情報を得ることができます。

そうすることでドローンに対する知識・安全の意識はより深まると思います。

 

このような注意喚起をしておきたい理由はほかでもありません。

今回Mavic Miniは航空法対象外となることから、これまで以上に売れる機体になることが予想され、

多くの方がドローンデビューをこの機体で果たすことになりそうだからです。

そうなると怖いのはドローンにまつわる事件・事故の頻発。

 

事件・事故が頻発すれば、確実に国はこれまで規制していなかった200g未満の機体に対しても

何らかの規制を実施してくるはずです。さらに200g以上の機体にもこれまで以上の規制を強いられる可能性も。

そうなると、これまで真面目にドローンを使用して業務や普及活動を行ってきた方々が迷惑を被るわけです。

また、レース機やマイクロドローン等を扱ってきた方に対しても悪影響を及ぼすことは確実です。

 

ただでさえ、厳しい規制環境下にある「日本のドローン業界」において、

これ以上の規制を強いられるのは、真面目にやっているユーザーが迷惑になるだけです。

 

Mavic Miniがリリースされたことによってドローンの事故・事件が増えた、

ということにならないようユーザー全員がより一層のマナー、モラル意識向上を

心がけていきましょう。

長文・駄文失礼いたしました。

今回はこの辺で！

（次はいつブログ更新することになるかな・・・）